今日のウイッチクラフト

An it harm none, do what ye will.

魔女について

その発端は未だに議論の渦中にあります。
一説には古代ヨーロッパにおけるキリスト教以前の多神教が生きながらえてきたものだとする説もあります。

魔女を取り巻く言葉

今でこそ、witchは魔女wizardは男性の魔法使いというイメージが定着していますが、その場合のwitchはこれからお話しする魔女とは違うものです。

かつてウイッチクラフトを世の中に広めたジェラルド・ガードナーは、その宗教をウイッチクラフトと呼び、その信奉者をwiccaと呼んでいました。また彼の書いた書籍の中では男性の信奉者を指してwicaという言葉が使われています。
その後1960年頃からwiccaは魔女の宗教(魔女宗)を指す言葉として定着してきます。そしてその信奉者を指す言葉にwiccanが使われるようになりました。
現代では魔女宗をwicca、その信奉者をwiccan、その行いをwitch craftとするのが主流です。ただし、ウイッチクラフトの中には魔女宗とは無関係な魔術も含まれるので、何にせよ行いには知性と倫理性が求められるのです。
以上により、当ブログにおける魔女を指す言葉はwiccanであるとします。

どうしてwiccanには女性が多いのか

フェミニズムが定着しており、数多ある魔女宗の中でも男性の入信を禁止するところもあるほどだったからです。故に基本は女神信仰ですが、その配偶者たる男神も信仰の対象となり、その子も信仰の対象になります。

ジェラルド・ガードナーって誰?

魔術結社黄金の夜明け団に所属していた人です。よって、彼の伝えたウイッチクラフトには高等魔術における思想が盛り込まれていても不思議ではありません。事実、そういった指摘は多くなされており僕自身そう解釈しています。
イギリスの魔女禁止令の中、魔女に関する本を書き世に広めていましたが、それは数ある魔女研究のうちの一つとされています。その中の一つの書名を、ブログのタイトルに拝借しました。
また、彼が晩年にわたって書き記していた「影の書」があります。本来影の書は、ウイッチクラフトの秘術が書いてあり門外不出のものですが彼の弟子によって公開されます。
ガードナーの弟子、ドリーン・ヴァリアンテです。彼女は詩の才能がないガードナーに代わって彼の影の書の祈祷文などの執筆を手伝ったと言われています。ちなみに亡くなられたのは1999年。それまでにウイッチクラフトに多大な影響を与えた魔女です。

魔女になるにはどうしたらいいの?

魔女たちは十数名ほどからなる「カヴン」という集団で活動しています。カヴンから声がかかり、イニシエーションを受けることで魔女になれます。イニシエーションの儀礼は様々です。
そしてカヴンの中で魔女の弟子になり、影の書を書き、魔女として生きていくわけです。カヴンは人数が増えると分裂し、また弟子を増やしていきます。
では、カヴンに縁がないと魔女になれないのでしょうか。
そこに革命があったのがヴァリアンテの影の書です。そこにはカヴンに属さないソロ・ウィッカンになる方法が記載されており、それがセルフイニシエーションです。
セルフイニシエーションによって言わば誰でも魔女になることができるのですが、僕は人には勧めません。ウイッチクラフトとは信仰であり、術であり、生き方です。そこまで変えなくてもほとんどのことは身の回りの手段で解決できるからです。

じゃあなんで魔女になったの?

「誰も傷つけぬ限り、汝の意志することをなせ」です。ここからは秘密のコンテンツなので詳細は直接僕に会った時に聞いてください。

余談だよ

近年、オカルティズムやスピリチュアルに関する書籍が非常に多いです。時代的に。どれを肯定してどれを否定するかを学ぶのも大事ですが、それは偽物に騙されない程度の知識があればいいと思うのです。
何かというと、ガードナーの書いた影の書(タイトルは別にあるが)の執筆にアレイスター・クロウリーが協力していたという話もあって彼の名前が出た瞬間に一部から罵詈雑言の雨あられを受けたりするわけです。それはそれでいいんですけれど。迂闊に出すと大変な名前だからね、仕方がない。
ただ思うのは、それによって書物の真偽を問う必要はないと思うのです。いずれきっと、呼吸をするように魔術かウイッチクラフトを行える人がすべての書物の真偽を振り分けてくれるから。
著者が不明であることで内容を否定されるというなら、某世界一多く出版されてる世界一有名な書籍なんてただの寓話になるわけです。という喧嘩しかできなくなるのは悲しいなあと思います。
要は自らの信仰をどう抱えて生きていくかであり、他人の抱え方を否定しないと不安でたまらないのはスピリチュアルではなくてカウンセリング案件なのです。